第37回効果絶大!!健康塾「医療保険を破綻させないための予防医学」3
ロジカルでない厚労省
ここまで書いて来て率直に思うことは、「どうして政府は予防医学に力をいれないのだろうか」ということだ。そう言うと厚労省の役人達は、「検診に力を入れてます」「ガン検診もしてます」「マーモグラフィによる乳ガン検診」「子宮頸ガン検診までしてます」「私たちは国民の健康を守りぬくために検診をしてます」と、反論するだろうが、それは、全て予防医療に力を入れているのとは違う行為である。
ガン発見診断や病気発見診断を重ねたところで、病気に罹る確率を減らすことになっていなことは、数字が示してくれている。それは、予防医療と「検診」は目的が違うことを証明している。ガンは減らないのに、ガン検診に力を入れ続ける。これが企業であれば、検診では目的とする成果に繋がらない場合、また違う対策を打つものだが、医療現場でも、厚労省もロジカルな動きをしようとはしてこなかった。事なかれ主義の役所仕事の象徴だ。
健康のファッション化
それに加えて、民間医療学では、「塩は体に悪い」「バナナを食べれば健康になる」「コーヒーを浣腸し腸内洗浄したらいい」とか、テレビ局の視聴率をとらんがための手を変え品を変えての、「健康」の商品化、「健康」のファッション化が進み、どれもこれも一過性のブームで終わり、忍耐強く継続して行われることはない。
最近になってやっと「減塩はおかしい、塩は体に必要」と、言うようになって来たが、「では今までは何だったのか」と、減塩に取り組んだ人は言いたくなるだろう。健康理論はよく覆され続けて来ているし、「●●が効く」というのも、一過性である。熱しやすく冷めやすい、それが健康ブームの定めとなっている。